徒歩キャンプしたいけど、テントが重すぎ……
軽くて小さいテントって居心地はどうなの?
テントの重さと居住性は必ずしも比例するわけではありませんが、テントの重さと居住性のバランスで悩むキャンパーは多いですよね。
特に、徒歩キャンプやツーリングキャンプをする人にとって、テントの持ち歩きやすさは重要です。
そこでおすすめしたいのがライペン(アライテント)の「オニドーム2」です。
本記事では、実際にオニドーム2を4年以上使用している私が感じたメリット・デメリット、他社のテントとの比較や口コミを紹介します。
Index
ライペン(アライテント)オニドーム2の特徴とレビュー
まずはライペン(アライテント)オニドーム2の特徴・性能を紹介します。
ライペン(アライテント)オニドーム2 |
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素材 | 本体:28dnリップストップナイロン フライ:30dnリップストップナイロンPUコーティング シート:40dnナイロンタフタPUコーティング フレーム:NSL9フェザーライト(DAC社製) |
設営サイズ | 間口166(最大240)×奥行157(就寝部115)×高さ98cm |
収納サイズ | 本体31×14φcm |
重量 | 1480g(本体+フレーム+フライシート) |
フライシートカラー | オレンジ、フォレストグリーン |
山岳向けの自立式ダブルウォールテント
日本屈指の老舗テントメーカーアライテントの「オニドーム2」は、パックパックに入れて移動し、山での使用を想定した山岳テントです。
透湿素材のインナーテントと防水素材のフライシートの2層構造(ダブルウォール)タイプなので、1層構造(シングルウォール)よりも結露に強く、冷たい外気を遮断できます。
また、ポールを通すだけで自立するタイプなので、初めてでも組み立てが簡単です。
オニドーム1(1人用)とオニドーム2(2人用)の2つのサイズがあり、本記事で紹介するオニドーム2は、本体とフレーム、フライシートを合わせてたったの1480gと超軽量!
登山のテント泊、徒歩キャンプ、ツーリングキャンプなどにぴったりのテントです。
「オニのツノ」が広い前室をつくり出す
オニドームの名前の由来は、「鬼の顔」のようなインナーテントの底の形です。
まるで二本のツノが生えているようなユニークな形ですよね。
でも、この二本のツノがオニドームの使いやすさの最大のポイントです。
ツノが張り出すことによって、インナーテントとフライシートの間に空間が生まれ、土間のような前室が出現!
ペグダウンしなくても前室ができるので、靴や荷物を置く場所ができて便利です。
ライペン(アライテント) オニドーム2のメリット
オニドーム2をしばらく使ってみて、個人的に感じたメリットをまとめました!
前室(土間)がある
山岳テントにはそもそも前室がないものが多く、あってもペグダウンする必要があるものがほとんどです。
その点オニドームは、ペグダウンなしでも奥行き40cm、幅140cmほどの広い前室が確保できます。
前室部分は、いわばテントの玄関部分。
靴を置いたりちょっとした調理をするのに便利で、雨や風のあるときはフライシートを閉めてしまえば濡れません。
「ツノ」部分に物を置ける
2ヶ所の「オニのツノ」の部分はデッドスペースになるような気がしますが、実はこの部分が物を置くのに便利な構造です。
私の場合はテント内の中央にマットを敷き、寝るとき頭側になるほうの「ツノ」にはLEDランタン、スマホ、充電バッテリー、飲み物などを置き、足側の「ツノ」には衣類などを置くようにしています。
室内が長方形や正方形だと、四隅にモノを無造作に置きがちですが、ツノ部分を収納スペースと考えることで、テント内をスッキリさせられますよ。
超軽量で組み立てが簡単
オニドームは過酷な環境下でも使える山岳テントとしてのスペックが十分にあります。
インナーテントとフライシートの収納サイズはわずか直径14cm×31cm。
ポールは軽量なアルミ製で、本体とポールをすべて含めても1480gと、徒歩でも持ち運び可能です。
山岳テントの中には1kgを下回るような超軽量モデルもありますが、自立しなかったりシングルウォールだったりと、機能を削って軽くしているので、居住性はあまり良くはありません。
その点オニドームは、自立式のダブルウォールテントで高い居住性がありつつ、初心者でも直感的に設営できるほど組み立ても簡単なところが気に入っています。
ライペン(アライテント)オニドーム2のデメリット
オニドーム2は良い商品ですが、デメリットもあるので紹介します。
出入り口側がやや短い
オニドームの室内は台形にツノが生えたような形で、入り口から奥に行くほど横幅が長くなっていきます。
一番奥は240cmと広いですが、入口側は166cmと短め。
そのため、2人用テントとはいえ、身長の高い人が2人並んで寝るには狭めです。
また、入り口があまり大きく開かないので、分厚いマットやコットは入らないかもしれません。
土間が狭いと感じるかも
オニドームは軽量さを損なわずに居住性を高めた山岳テントです。
あくまで山岳テントとしての軽量さを重視しているため、キャンプ場利用を目的としたテントと比べれば、前室が狭いと感じるかもしれません。
広い前室を重視するのであれば、重量のあるツールームテントやキャノピー付きのテントを選択肢に入れてみてください。
また、タープやシェルターの中にオニドームを設営して、カンガルースタイルにするのもおすすめです。
アライテントには、さらに土間部分を広くした「ドマドームライト」というモデルもあるので比べてみてくださいね。
ライペン(アライテント) オニドーム2の口コミ・評判
オニドーム2を実際に使っているユーザーの口コミ・評判を調査しました。
良い評判・口コミ
良い口コミで特に多かった意見をまとめると、
- 軽くてコンパクト
- 前室が広くて便利
- 設営が簡単
- 室内が意外と広い
良い口コミでは、居住性の高さと軽さが評価されていました。
テント泊登山をする人だけでなく、ミニマルなキャンプスタイルが好みの人にも好まれ、2本のポールで立ち上げるだけなのに前室ができる構造の面白さも人気でした。
悪い評判・口コミ
悪い評価や口コミはほとんど見つかりませんでした。
強いて挙げるとすれば、
- 値段が高い
- 通気性があまりなく、夏は暑いかも
といった意見がありました。
山や高地で使うことを想定しているため、真夏の低地で使うと室内が暑く感じるかもしれません。
夏のキャンプであれば、メッシュ素材で涼しい同メーカーの「カヤライズ」がおすすめです。
ライペン(アライテント) オニドーム2と他商品との比較
オニドーム2を他の山岳テントと比較しました。
重量で「ネイチャーハイク CloudUp2」と比較
中国生まれのコスパの良さが人気のアウトドアメーカー、ネイチャーハイク。
「CloudUp2」は2人用の軽量テントで、価格は19,800円(2021年4月時点/Naturehike公式ショップ価格)と山岳テントとしては破格です。
見た目も安っぽさがなくスタイリッシュな印象があります。
この価格でこのスペックはうれしいですが、山でテント泊をするとなると、重量はかなりシビアにグラム単位で切り詰めたいところ。
公式サイトでは重量1.82kgとあり、オニドームより340gほど重い計算です。
キャンプ場でも登山でも使うテントとしては軽さを重視したかったのと、山岳テントの老舗メーカーであるアライテントへの信頼性もあってオニドームに決めました。
価格で「ファイントラック カミナドーム」と比較
メイドインジャパンのアウトドアメーカー、ファイントラックのカミナドームは、山岳テントの中でも軽量さと居住性の良さで注目されています。
ダブルウォールの自立式で重量1,430gと、スペックはオニドームと同等レベル。
ペグダウンは必要ですが、小さな前室も作れます。
「オニ」か「カミ」か、購入にはかなり迷いましたが、オニドームのほうが価格がリーズナブルだったことが決め手になりました。
入口の位置で「モンベル ステラリッジテント」と比較
モンベルのステラリッジテントは、多くの登山家に愛用されているスタンダードモデルの山岳テントです。
山でテント泊をすると、テント場で被る確率がいちばん高いテントといえるでしょう。
オニドームとの違いは入り口の位置。
オニドームが長辺側なのに対し、ステラリッジテントは短辺側に入り口があります。
私はテントの奥のモノを取り出しやすく、前室が活用しやすいという理由で、長辺側に入り口があるオニドームを選びました。
ライペン(アライテント)オニドーム2まとめ
ライペン(アライテント) オニドーム2は、山岳テントとしての軽さとコンパクトさを維持しながら居住性を高めた、ソロキャンプや山でのテント泊におすすめのテントです。
- ダブルウォールの自立式で初心者でも設営が簡単
- 軽くてコンパクトなので徒歩やツーリングキャンプにおすすめ
- 「オニのツノ」が広い前室と物置きスペースをつくり出す
- ネーミングセンスがユニーク
- キャンプ場ではカンガルースタイルにも
軽量なソロ用テントが欲しいけど、居住性を犠牲にしたくないという人にはオニドームがぴったり!
本記事で紹介したレビューをテント選びの参考にしてみてくださいね。