車の上にテントを設置するルーフテントは、非日常を感じることができる新たなキャンプの形です。
しかし、ルーフテントを購入したものの、「こんなはずじゃなかった…」と後悔している方も少なくないのが現実。
特に初めて購入した方や、使用するシーンをよく想像しなかった方は、予想外の不便さに直面することが多くなっています。
そこで、本記事ではルーフテントを購入して後悔した声にフォーカスを当て、実際に使ってみた感想や、これからルーフテント購入を検討している方に向けて、失敗しないためのアドバイスをお伝えしていきます。

てっさん
友人に誘われて参加したキャンプが楽しく趣味の一環になり、都会ではあまり見ることができない星空を見ながら、コーヒーを飲んで一服する時間が至福と感じるエンジョイキャンパー。キャンプ初心者からベテランの方まで使える、低価格でクオリティの高いアイテムを紹介していきます!
Index
ルーフテントとは?
ルーフテントとは、車の上に設置するテントのことを指します。
別名「ルーフトップテント」とも呼ばれ、一般的なテントに比べて設営の手間が大幅に軽減されるのが特徴です。
キャンピングカーを購入するよりも導入費用が比較的リーズナブルで、車に取り付けたままで移動できるのも大きな利点。
さらに、軽自動車にも取り付けられるタイプがあり、車種に制限がないため、複数人での車中泊が可能になるのも魅力的です。
ルーフテントのメリットデメリット
まずは、ルーフテントのメリット・デメリットを紹介していきます。
メリット
- 設営、撤収が簡単
- 景色が良い
- 虫が気にならない
- 安定して就寝できる
ルーフテントは、車の上に取り付けたままにすることができます。
そのため、設営や撤収の手間を省くことができ、テントの持ち運びも不要になるという大きなメリットがあります。

また、地面から距離があることで景色を楽しめるだけでなく、虫の侵入を減らすことができるのも嬉しいポイント。
車の屋根の上に設置するため、地面のコンディションによって寝づらさや凹凸を感じることがなく、安定して就寝できるのもルーフテントの魅力と言えます。
デメリット
- ルーフレールの取り付けが必要
- 風が吹くとかなり揺れる
- 夏は暑く冬は寒い
- 上り下りが大変
- 外から丸見えになってしまう
- 高さ制限に引っかってしまう
- 積み下ろしが大変
- 保管場所の確保が難しい
まず、ルーフテントはルーフレールが付いた車にしか取り付けられません。
ルーフレールが標準搭載されていない車には、別途取り付けが必要で、安価なものでも2万円程度の費用がかかります。
ルーフテントの高さによっては、取り付け後に立体駐車場などの高さ制限を超えてしまうことがあるので、家族でショッピングモールに出かけたりする方は、はじめに気にしておかなくてはいけません。
さらに、ルーフテントの重さは約50kg~60kgほどと、かなりの重量となり、その影響で車の運動性能や燃費に悪影響を与えることがあります。
特に高速走行時のコーナリングや急カーブの道では、空気抵抗の影響を受けやすく、事故の原因にもなるので特に注意が必要です。
また、風に弱いのもデメリットの1つ。
少し揺れる程度であれば楽しめますが、時には一晩中揺れることもあります。
天気予報を事前に確認しておくことが大切ですが、山の天気は変わりやすいため、場合によっては予想外の状況に直面することも少なくありません。



ルーフテントを買って後悔していること
実際にルーフテントを買って後悔しているキャンパーさんの意見を、キャンプオン編集部で調査しました。
購入してから後悔しないためにも、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
▼5人家族のファミリーキャンパーMさん
5人家族だとルーフテントで全員で寝ることは不可能なので、結局別でテントも必要になってしまう。
ルーフテントは基本的に2〜3人向けのサイズが多いため、大人数での使用を想定するなら、別のテントを用意する必要が出てきます。
これだと結局、収納スペースや設営の手間が増えてしまうため、荷物を減らしたいという目的の方にはおすすめできません。
▼4人家族のファミリーキャンパーOさん
テントを展開したら移動したい時にいちいち畳まないといけないのが地味に不便だった。
ルーフテントが50キロ以上するので車の運動性能が落ちてしまい、高速道路の運転や急カーブなどに注意が必要。
車高も高くなり、立体駐車場に入れなくなってしまうので気軽に出かけられなくなってしまった。
立体駐車場に入れなくなってしまうことで、日常生活での車利用に影響が出てしまうのはもちろん、常に大人1人分の重さを乗せていることになるので、燃費が悪くなってしまうことも。
簡単に取外しができないアイテムになるので、普段の生活でどのくらい車を利用するのか、どんな場所に出かけるのかも考えた上で購入することが大切です。
現在は、軽量なモデルも多数販売されているので、気になる方は重量にも注目するようにしてください。
▼車での一人旅を楽しむJさん
雨の日はテントを伝って車内に水が入ってきてしまうのが気になる。
横風に弱く、かなり揺れるので初めて体感した日は、落ちてしまうのではと不安で眠れなかった。
また、28℃以上になると暑くて眠れないので、場所選びにコツがいる。
ルーフテントは風に弱いため、天候が悪いとかなり揺れることがあります。
また、夏場はテント内が非常に暑くなり、快適に眠れないことも。
どちらも場所選びや駐車の向きに気をつける必要があり、初心者には難しい点になるので快適に過ごせるように、しっかりと下調べを行うことが重要です。
▼夫婦キャンパーAさん
当然車乗り入れOKのキャンプ場じゃないと入れないので、選べるキャンプ場が減ってしまう。
設営後に買い出しなどに行けないのが不便で、忘れ物をしてしまった時に絶望した。
はしごの上り下りがめんどくさく、お酒を飲んだりすると危険。
テントを展開した後に再び車を出すのはとてもめんどうなので、当日のスケジュールを立てる際や忘れ物には注意が必要です。
はしごでの上り下りにもめんどくささを感じている方も多く、Aさんも夜中にトイレに行きたくなっても我慢して過ごすことが多いと言っていました。
事故の原因にもなるため、子どもがいる方や、お酒を飲んだ日の夜は特に気をつけなくてはいけません。
ルーフテントに関するQ&A
ここからはルーフテントに関するQ&Aについてまとめました。
どこで取り付けてくれる?
ルーフテントを装着するには、まずルーフレールが必要です。
自分で取り付けができない場合は、オートバックスなどのカー用品店や専門ショップに依頼することになります。
ルーフレールの価格は製品によって異なり、おおよそ1万円〜2万円程度が相場。
ルーフテント自体の価格は非常に幅が広いため、気になるモデルの価格を確認し、全体の費用を計算するのがおすすめです。
軽自動車もOK?耐荷重は?
ルーフテントはルーフレールの上に設置されるため、屋根に直接載せることはなく、屋根の耐荷重を下回っていればへこむことはありません。
しかし、軽自動車は耐荷重が低いことが多いため、注意が必要。
不安な場合は、取扱説明書を確認したり、メーカーに問い合わせてから取り付けるのがおすすめです。
とはいえ、耐荷重以下で正しい使い方をしていても「へこむ可能性が無い」とは言い切れないため、ある程度自己責任で使用する必要があります。
中にはかなり軽量なモデルもあるので、購入する際はチェックしてみてくださいね。
道の駅でも使える?
ルーフテントを道の駅で使用する際は、周囲の迷惑にならないように注意が必要です。
中には車中泊が許可されている場所もありますが、テントを車に設置すると他の車の通行や駐車スペースを圧迫してしまう可能性があります。
テントの設営が目立ちすぎると、周りの利用者に迷惑をかけてしまうため、使用する前に施設のルールを確認しマナーを守るようにしてください。
ルーフテントをつけたままでも車検は通る?
ルーフテントは、指定部品の「キャンパーシェル」に該当し、簡易的に取り付けられる状態であれば車検を通すことができます。
車検時にルーフテントを取り外す必要はありませんが、検査員によって見解に違いがあるため、車検を普段通している会社に事前に確認するのがおすすめです。
平成29年4月1日から施行された「外部突起物規制」では、カーキャリアや積載物は規制対象外となりました。
これにより、ルーフテントは車検時に問題なく通る可能性は高くなっているようです。
ルーフテントがほしい人向けの失敗しないアドバイス
- 自分の車のサイズや耐荷重、車高制限を確認
- 日常生活に支障が出ないか確認
- 寝室の広さや快適さを重視したモデルを選ぶ
ルーフテントを購入する前に、まず自分の車のサイズや車高制限を確認しましょう。
設置場所や駐車場の状況も把握し、車に取り付けた状態での移動が不便ではないか考えておくことが大切です。
日常生活で車をどのくらい使用するかもあわせて、しっかりと確認しておきましょう。
ルーフテントは、使用目的や使用人数に合わせて、寝室の広さや快適さを重視したモデルを選ぶのがおすすめ。



まとめ
ルーフテントは、車高制限や駐車場の問題なども考慮しなければならず、キャンプシーンだけでなく、日常生活にも影響を与える選択肢となります。
確かに魅力的な面はありますが、すべてのキャンパーに適しているわけではありません。
快適さを重視したりアウトドアを思う存分楽しみたいという方には、地面に設置する一般的なテントの方がおすすめです。
自分の用途やライフスタイルに合わせて、最適なテントを選んでくださいね。







